CloudFront + S3 でブログを運用し始めて 1 ヶ月経つので、かかった費用について振り返ってみた
2018-11-26このブログをスタートして約 1 ヶ月が経ちました。静的ファイルのストレージ、デプロイ、DNS など、運用に関わる部分に AWS のサービスを色々と使っているので、 1 ヶ月間でかかった費用について振り返ってみます。
使っているサービス
まずは、使っているサービスとその用途についてのおさらいです。
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S3
ブログ自体は静的サイトジェネレータの Hugo を使用して作成しているので、 Hugo で作った静的ファイルを S3 に置いています。 -
CloudFront
S3 のバケットに対して distribution を設定して、 Web 上で閲覧出来るようにしています。
S3 だけでも Web ホスティングは可能ですが、SSL 化するために CloudFront を利用しています。 -
Route 53
独自ドメインで運用するために、 DNS として Route 53 を利用しています。 -
Lambda
クライアントからの/
で終わるリクエストを CloudFront -> S3 間で/index.html
に変更するために利用しています。(Lambda@Edge)また、S3 への自動デプロイの結果を Slack に通知するためにも利用しています。
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CodeCommit
コード (記事) をバージョン管理するために、 Git のホスティング先として利用しています。
コミットするのは自分だけです。 -
CodeBuild
CodeCommit へ push された内容をビルドして、 S3 に配置するために利用しています。 -
CodePipeline
CodeCommit への push から CodeBuild でのビルド・デプロイ、 Lambda での通知 までのフローを管理するために利用しています。
かかった費用
では、実際に 1 ヶ月 (厳密には 25 日間) でどれくらいの費用がかかったかというと、$1.1、日本円にして、約 124 円 ($1 = 113 円) です。税込みにしても 134 円くらいですね。(まだ請求は確定していませんが)
まあ、そもそもアクセスが殆どなかった (25 日間でたったの 400 PV!) ということもありますが、缶ジュース 1 本くらいの費用で済みそうです。
参考にならないかもしれませんが、一応各サービスごとに発生している費用を見てみます。
S3 ($0.06)
Amazon Simple Storage Service APN1-Requests-Tier1 ($0.05)
PUT
, COPY
, LIST
のリクエスト数に対する料金です。
料金体型は、1,000 リクエストあたり 0.0047 USD 。
Amazon Simple Storage Service APN1-Requests-Tier2 ($0.00)
GET
およびその他のリクエスト数に対する料金です。
料金体型は、 10,000 リクエストあたり 0.0037 USD 。
Amazon Simple Storage Service APN1-TimedStorage-ByteHrs ($0.01)
これは利用しているストレージ容量に対する料金です。
料金体系は、最初の 50 TB までは、 1 GB あたり $0.025 。
CloudFront ($0.04)
CloudFront は各リージョンごとに料金明細が見れますが、今回は JAPAN と US についてに見てみます。(他のリージョンにもリクエストはありましたが、すべて $0.00 でした。)
JAPAN - Amazon CloudFront JP-Requests-Tier1 ($0.00)
HTTP でのリクエストに対する料金です。
料金体系は、 10,000 リクエストあたり 0.0090 USD 。
JAPAN - Amazon CloudFront JP-Requests-Tier2-HTTPS ($0.01)
HTTPS でのリクエストに対する料金です。
料金体系は、 10,000 リクエストあたり 0.012 USD 。
JAPAN - Bandwidth ($0.02)
インターネットへのデータ転送 (アウト) に対する料金です。
料金体系は、10 TB までは 1 GB あたり 0.114 USD 。
US - Amazon CloudFront JP-Requests-Tier1 ($0.00)
HTTP でのリクエストに対する料金です。
料金体系は、 10,000 リクエストあたり 0.0075 USD 。
US - Amazon CloudFront JP-Requests-Tier2-HTTPS ($0.00)
HTTPS でのリクエストに対する料金です。
料金体系は、 10,000 リクエストあたり 0.01 USD 。
US - Bandwidth ($0.01)
インターネットへのデータ転送 (アウト) に対する料金です。
料金体系は、10 TB までは 1 GB あたり 0.085 USD 。
Route 53 ($0.50)
Amazon Route 53 DNS-Queries ($0.00)
発行された DNS クエリ数に対する料金です。
最初の 10 億クエリまでは、 1,000,000 クエリあたり 0.40 USD 。
Amazon Route 53 HostedZone ($0.50)
登録している Hosted Zone の数に対する料金です。
最初の 25 ゾーンまでは、 ゾーン 1 つあたり 0.05 USD 。
Lambda ($0.00)
Lambda は、リクエスト と 演習時間 それぞれに料金が発生します。また、通常の実行と Lambda@Edge での実行で料金体系が異なります。
通常の実行
リクエスト
最初の 1,000,000 リクエストは無料で、以降は 1,000,000 リクエストあたり 0.20 USD 。
演習時間
400,000 GB-秒 は無料で、以降は 1 GB-秒あたり 0.00001667 USD 。
Lambda@Edge
リクエスト
1,000,000 リクエストあたり 0.60 USD 。
演習時間
128MB-秒 ごとに 0.00000625125 USD
Lambda に関しては料金体系がちょっと分かりづらいので、公式の料金ページにある例で確認してください。
CodeCommit ($0.00)
CodeCommit に関しては、使用しているユーザが自分だけということもあり、今後も料金が発生する可能性はないと考えています。
CodeBuild ($0.00)
ビルドに使用するコンピューティングインスタンスが build.general1.small
であれば、最初の 100 分までは無料で、以降 1 分あたり 0.005 USD です。
Hugo のビルドは非常に早いため、ページ数 200 くらいでビルド・S3 へのデプロイにかかる時間は 30 〜 40 秒くらいとなっています。
CodePipeline ($0.00)
パイプライン 1 つあたり 1 USD ですが、30 日以内に作成したパイプラインについては料金が発生しません。また、毎月 1 つのアクティブなパイプラインについては無料で利用できます。
まとめ
AWS のサービスを色々使ってブログを運用した 1 ヶ月間でかかった費用について、各サービスの料金発生状況を見てみました。
アクセス数が極端に少ないので、S3 や CloudFront ではほとんど料金が発生していませんでした。
また、運用面における Code 兄弟については、今後も料金が発生することはなさそうです。仮にたくさん記事を書いてビルド時間が伸びたとしても、微々たる費用でしょう。
今回見てきた中で固定の費用というのは Route 53 の 費用だけです。あとの費用については変動しますが、まあ、このアクセス雨が続く限りは毎月缶コーヒーくらいの費用で済みそうです。
嬉しいの悲しいのか微妙なところですが。
ただ、独自ドメイン、 SSL という 2 点を考慮して他のブログプラットフォームと比較する場合、アクセス数によってはこっちのほうがお安く済むのではと思いました。
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