[レビュー] キーボードの最高峰 REALFORCE for Mac の打鍵感が気持ちよすぎた話
2020-03-013月からリモートワークが本格的に導入されることになったので、前から気になっていた外付けキーボード「REALFORCE for Mac」を購入しました。for Mac にも様々なモデルがありますが、今回購入したのは テンキーレス/APC 対応/日本語配列/ブラック+シルバー モデルです。今回はそのレビューです。
Mac のキー配列に対応した外付けキーボードを探している方の参考に慣れば幸いです。
目次
REALFORCE for Mac
そもそも REALFORCE とは、東プレという日本の企業が販売しているキーボードです。キーボードに関してはド素人なのであまり詳しくは書きません (書けません) が、打鍵感が気持ちよく、静音で、キーの構造からも誤入力が発生しづらくなっていたり、独自の APC という機能によってキーの反応速度を変更できたり、とにかく高機能で評価の高いキーボードです。
これまでは Windows のキー配列のものしか販売されていませんでしたが、昨年に for Mac として Mac 版が発売されました。
for Mac のラインナップ
for Mac としては下記のモデルが発売されています。
-
テンキーレスキーボード
- APC あり (スイッチ音:静音、キー荷重:30g)
- US 配列
- R2TLSA-US3M-WH
- R2TLSA-US3M-BK
- JIS 配列
- R2TLSA-JP3M-WH
- R2TLSA-JP3M-BK
- US 配列
- APC なし (スイッチ音:標準、キー荷重:変荷重)
- US 配列
- R2TL-USVM-WH
- R2TL-USVM-BK
- JIS 配列
- R2TL-JPVM-WH
- R2TL-JPVM-BK
- US 配列
- APC あり (スイッチ音:静音、キー荷重:30g)
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フルキーボード
- APC あり (スイッチ音:静音、キー荷重:30g)
- JIS 配列
- R2SA-JP3M-WH
- R2SA-JP3M-BL
- JIS 配列
- APC なし (スイッチ音:標準、キー荷重:変荷重)
- JIS 配列
- R2-JPVM-WH
- R2-JPVM-BK
- JIS 配列
- APC あり (スイッチ音:静音、キー荷重:30g)
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製品 - Home & Office - Mac | REALFORCE | 日本製プレミアムキーボードの最高峰
テンキーレスかフルサイズか、またそれぞれ APC 機能の有無が大きな違いとなります。テンキーレスモデルには US と JIS 両方の配列のモデルが用意されていますが、フルサイズに用意されているのは JIS 配列のみです。
また、全モデル共通で有線 (USB type A) のみです。
APC 機能の有無
APC 機能の有無が大きな違いだと書きましたが、この機能の有無によってスイッチ音とキー荷重についても違いが生まれます。
上のモデル一覧にも書いていますが、 APC あり モデルだとスイッチ音は静音、キー荷重は 30g となります。一方で APC なし モデルでは、スイッチ音が標準、キー荷重は変荷重となっています。
そもそも APC 機能とは
APC (アクチュエーションポイントチェンジャー) 機能とは、キースイッチのオン位置を調整することができる機能です。APC 機能搭載モデルではキースイッチのオン位置を 1.5mm 、 2.2mm 、 3.0mm の3 段階で調整することができます。この調整はキー全体で一括して設定することはもちろんですが、キーごとに設定を変更することもできます。この値が小さいほど少ない押し込み量でキーオンとなるため、少しの力でタイピングすることが可能です。
この機能を搭載することにより通常のメカニカルキースイッチよりも最大で 25 % 高速に入力ができるよになるようです。(東プレ調べ)
APC ありモデルではキー荷重が 30g で固定ですが、キーオンの位置を調整することで反応速度を変更することができるようになっています。
APC なしモデルの変荷重とは
あらかじめキーによって荷重が (物理的に) 設定されています。REALFORCE for Mac の APC なしモデルでは、キーによって荷重が 30g 、45g 、 55g に設定されています。ホームポジションに置いた際に、主要部分は荷重が重く、小指で入力するようなキーは荷重が軽くなっている、という感じです。
もともと使っていたキーボード
普段使っているのは MacBook Pro 2018 (仕事では別の MacBook Pro 2018) ですが、デュアルディスプレイで使用する際にも外付けキーボードは使用せず、MacBook Pro 本体のキーボードを使用していました。
MacBook Pro のキーボードといえば何かと問題が多いのですが、諸々が改善されたと言われていた 2018 年モデルでさえも購入から数ヶ月後にはチャタリングが発生し、 Apple Store 駆け込んだという思い出があります。
その後は特に不具合なく動作していました。この問題さえなければ MacBook Pro のキーボードはすごく良いキーボードだと思っています。
ただ、やっぱりデュアルで使用するとなると大きい画面をメインで使いたいので外付けのキーボードが欲しい、でも Mac の配列に特化しているキーボードって Apple 純正のキーボードくらいしかないよなーと思っていました。
ちなみに Apple 純正の外付けキーボードについては、 iMac late 2013 に付属してきたものをそのまま iMac 使っていますので、一応外付けキーボードがあるといえばあります。
そしてフォースの力を手に入れた
昨今の諸々の情勢からリモートワークが主になるということで、これまで以上に自宅でデュアルディスプレイで作業することが増えるので、この際に外付けキーボードデビューしてみようということで、前から少し気になっていた REALFORCE for Mac を購入しました。
今回購入したモデルは、 テンキーレス / APC あり / JIS 配列 モデル / ブラック+シルバー (R2TLSA-JP3M-BK) です。
他の選択肢として HHKB もありましたが、いろんなレビュー記事を見て REALFORCE for Mac にしました。まあ、キーボード初心者なので見た目がかっこいいという理由が一番大きいです。
なにこれかっこいい
では、まずは写真多めで REALFORCE のカッコよさをお見せしていきます。
白い箱にキーボードの図が描かれています。
その中には黒い箱。このあたりからカッコよさが溢れてます。
めちゃくちゃカッコいいですね。
何がカッコいいかって、 JIS 配列ではあるものの、かな表示がなくてスッキリしてるところですね。写真では少し薄い色に写っていますが、実際は若干灰色っぽくなった墨色っていう感じで、そこに輝度の低い黄土色で刻印がされており、刻印の主張がほとんどありません。
真上から見た全体像はこんな感じです。
裏面はこんな感じ。
全モデル共通で有線のみですが、配線は中央と左右の 3 箇所から出すことができるので、置く場所には融通が利きます。
高さ調整の脚と 4 隅に滑り止めのゴムが装着されています。なお、高さ調整の脚を出した時は、滑り止めは手前側の 2 箇所のみ接地する形になります。
大きさ・重さについて
箱から取り出したときの感想としては、 重いな というのが一番でした。
購入時にキーボード本体の重量までみていなかったのですが、今回購入したテンキーレスモデルの重量は 1.1 kg と、なかなか重たいです。フルサイズモデルでは 1.4 kg となっています。
ただし、この重さが安定感につながっていて、裏面の滑り止めと合わさることによって置いたとき、タイピングしてるときの安定感が凄いです。
大きさに関しては、比較として Apple 純正のテンキー付きキーボードとの画像を載せておきます。
横幅は、当たり前ですがテンキーがない分狭くなってます。特に狭いとか広いとか感じるような幅のサイズ館ではありません。
一方、高さに関してはかなり高くなっています。Apple のキーボードと MacBook Pro のキーボード面の高さはほぼ一緒なので、それと比べても 3 倍くらいの高さがあります。これは高さ調整の脚を出していない状態での比較なので、脚を出すとかなり高くなります。
届いてからまだ数時間しか使っていませんが、個人的にはこの高さがちょっと辛いかなーという印象です。これまで平たいキーボードでずっと生活してきたので慣れていないというのは大きいですが、今後は手首を置く台みたいなのを導入するかも知れません。
肝心の使用感は
届いてから数時間、 e-typing で数時間とこのブログ記事を書いているなかで感じた使用感についての感想です。
打鍵音が気持ちいい
いろんなレビューをみていて、よく書かれているのがこの 音が気持ちいい という感想です。なに言ってんだろうなって思ってたんですが、その意味がようやくわかりました。タイピングしていて気持ちいいと思うことなんてなかったんですが、なんというか、どんどん文字を打ちたくなるような、そんな音ですね。
普段はなにかしら音楽を聴きながらブログを書くことが多いのですが、外部の音を無にして、キーボードの打鍵音を聴きたくなるような、そんな音です。とても気持ちいいです。
打鍵音については、 e-typing を試している場面を iPhone 11 Pro で簡易的に撮影したものがあるので、参考にしてみてください。
REALFORTH for Mac の打鍵音 pic.twitter.com/brb5BJwpGV
— よっしー Lv.854 (@michimani210) March 23, 2020
YouTube に 11 分くらいの動画もアップしています。
快適なタイピング体験
届いてすぐに使用した時点では、めちゃくちゃ軽い押し込みで反応するなーと思っていて、むしろ軽すぎるなと思っていたんですが、 APC 機能でキーオンの位置を変更すると、めちゃくちゃいい感じになりました。
デフォルトでは一括で 2.2mm に設定されているのですが、 3.0mm に変更することで最高のタイピング体験を得ることができました。
APC やその他諸々の設定については REALFORCE の専用ソフトウェアで行います。
このように一括で設定することもできますし、各機キーごとに設定値を変更することもできます。
キーオンの位置を変更することで反応速度を変えられるというのも大きいですが、もひとつ大きな要因としては、REALFORCE の特徴である Nキーロールオーバー の恩恵が大きいです。
複数のキーが同時に押された場合に押された順序に従ってすべて認識される『Nキーロールオーバー』対応なので、高速入力時に同時押しの様な入力をしても全て正確に入力されます。プロのオペレーターにも安心してご使用いただけます。
東プレのサイトに書かれている通り、同時押しっぽい高速入力でもしっかりと反応して順番に入力されるので、タイピング中に抜けがあったりすることがなく、スムーズに入力を行うことができます。
ただしこの Nキーロールオーバーにはデメリットもあると思っていて、複数のキーをタイピングミスで同時に押してしまうとそれも反応してしまうんですよね。まあ、これに関してはキーの配置に慣れて確実に1つのキーを押すことができるように慣れば無視できるデメリットだと思いますが、慣れるまでは逆に誤入力が多くなるかもしれません。
キーボード自体の安定感が抜群
外観のレビューのところでも書きましたが、キーボード本体が 1.1 kg という重さで、さらに裏面の 4 箇所に滑り止めがついていることもあり、キーボードの安定感が抜群です。これはタイピング時にも効果を発揮していて、多少荒いタイピングをしてもキーボードがずれたりすることがないので、いわゆる「カタカタカタカタカタカタ、ッターン!」みたいなことをやっても全然びくともしません。
そんなに荒いタイピングをしないという場合でも、キーボード自体がズレる・動く心配がほとんどないというのは、タイピングをする上で実は重要なことなのかもしれないなと思いました。
その他の特徴
ここまで紹介してきた内容以外に下記のような特徴もあるので、簡単に紹介しておきます。
- キースペーサーによるチューニング
- 専用ソフトウェアによるカスタマイズ
キースペーサーによるチューニング
REALFORCE for Mac には付属品として次のようなものが入っています。
この黒いのが キースペーサー と呼ばれるもので、素材としては柔らかいクッションのようなものです。キートップを外してこれを挟むことによって、キーストロークの戻りを調整することができます。キースペーサーは暑さが 2mm と 3mm のものが付属しているので、 APC の設定値と合わせて使用することでより素早いキー入力を実現できるようになるようです。
ちなみにキートップを外すための工具 (キートッププラー) も付属しています。
専用ソフトウェアによるカスタマイズ
APC 設定のところで少し紹介しましたが、専用ソフトウェアを使用することで様々なカスタマイズをすることができます。
例えば キーロック 機能。
この機能を使用することで、特定のキーの反応を無効化することができます。
この画像で無効化しているのは 1
キーの左にある E/J
というキーで、バッククウォートを入力できる便利なキーです。ただ、 1
を打とうとするときにどうしても誤タイプしてしまうので無効化しています。
その他にも下記のようなカスタマイズが可能です。
- インジケータの色・輝度変更
- CapsLock と Ctrl キーの入れ替え
- ファームウェアアップデート
まとめ
リモートワークに備えて東プレの最高峰キーボード REALFORCE for Mac を購入してみたので、そのレビューでした。
ほぼ初めての外付けキーボードで、なかなかのお値段がするものを買ったので合わなかったらどうしようと思っていましたが、杞憂でした。使用感は打鍵音、反応スピード共に最高で、大満足です。キーボード自体の性能は完璧なので、あとは人間のタイピング力を上げていきたいと思います。
外観のところでも触れましたが、はりキーボードの高さについては気になるポイントです。こればっかりはこれまでの平たいキーボードばかり使ってきたという経緯からも、慣れででどうにかならない気がしているので、早い段階で手首を載せる台を購入したいと思います。
逆に言えばそれ以外に関しては良いところしかないので、そこに対する解決策さえ用意できれば Mac 用の外付けキーボードとしてはとても良いアイテムだと思います。
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