[レビュー] AKRacing のゲーミングチェア Pro-X を使い始めたら座ってる時間が増えた
2019-10-08AKRacing のゲーミングチェア Pro-X シリーズの gray - 灰 を使い始めて約 1ヶ月がたちました。他の人のレビューでは王座だとか最高のイスだとか言われてますが、実際はどうなのか、レビューしてみます。
目次
AKRacing のラインナップ
AKRacing では下記のように様々なシリーズのチェアが販売されています。
このうち 極坐 は座椅子のような形ですが、それ以外はキャスターがついた、いわゆるオフィスチェアのような形です。
価格も上のリストの順番通り上から高くなっており、 Premium シリーズはおよそ 60,000 円、 Wolf シリーズはおよそ 40,000 円となっています。極坐シリーズはおよそ 44,000 円です。
極坐以外の 5 シリーズは、形状はよく似ていますが座面の厚さや材質、可動部分に違いがあります。特に気になるのは材質と可動部分なので、ざっと比較表を作ってみました。
Premium | Pro-X | OVERTURE | Nitro | Wolf | |
---|---|---|---|---|---|
材質 | PUレザー | PUレザー | PUレザー | PUレザー | ファブリック生地 |
特徴 | 人間工学に基づいた設計 | 幅広の背もたれ、深めの座面によるゆったりとした座り心地 | 豊富なカラーバリエーション | AKRacing シリーズのスタンダードモデル | 基本設計・機能を踏襲したコスパ重視モデル |
アームレスト | 上下/前後/回転 | 上下/前後/回転 | 上下 | 上下 | 上下 |
カラーバリエーション | 3色 | 4色 | 6色 | 5色 | 3色 |
価格 | 約 62,000 円 | 約 55,000 円 | 約 46,000 円 | 約 44,000 円 | 約 41,000 円 |
※価格については、この記事公開時点での Amazon でのおおよその価格です。
各シリーズ共通の機能としては、下記のようなものがあります。
- 最大 180° のリクライニンング
- ロッキング
- ヘッドレスト
- ランバーサポート
ロッキング機能というのは、座面と背もたれの角度を固定したまま、全体を傾けることができるというものです。角度は最大 12° で、途中で固定することは出来ません。また、ロッキング機能自体の ON/OFF は昇降調整レバーの操作で切り替え可能です。
Premium シリーズではこれに加えてチルト機能というものが搭載されており、座面の角度を変えた状態で固定できるようです。
Pro-X シリーズ
いろんなシリーズがある中でも Pro-X シリーズ を選んだので、細かくみていきます。
選んだ理由
まずは Pro-X シリーズ を選んだ理由です。
これまで使っていたのは、ニトリのワークチェア (N ターゲット) というイスです。アームレストもなく、座面の昇降機能とキャスターが付いているだけのシンプルなオフィスチェアです。価格も 4,000 円程度です。
長い時間座らなければ特に不満はないのですが、最近は長時間座っていることも多くなったため、良いイスはないかと探していました。
当初はゲーミングチェアの選択肢は無く、アーロンチェアのような THE オフィスチェア のような物を探していました。でも、めちゃくちゃ高いんですよね。(100,000 ~ 200,000 円くらいする)
で、ゲーミングチェアが選択肢に入ってきました。まあ、長時間座ってる主な理由はスマブラをするためなので、ゲーミングチェアでもいいかなと。ただ、調べてみるとゲーミングチェアでデスクワークするのも全然ありみたいな感じで、しかも前述した THE オフィスチェアよりも安いんですよね。意外でした。
ゲーミングチェアといっても色々あると思うのですが、最初にヒットしたのが AKRacing のゲーミングチェアでした。
今回、新しいイスを導入するにあたって絶対に譲れない条件は、 アームレストがあること でした。また、ただのアームレストではなく、 昇降 、 前後移動 、 回転 ができるものが欲しかったんです。となると、 AKRacing のシリーズ内では Pro-X シリーズ が該当します。
組み立て
Amazon で注文すると、組み立て前の状態で届きます。
箱の大きさは 88 x 70 x 41 (cm) 、 重さは 28 kg あります。
組み立て前と言ってもパーツは下記の 4 つのみです。
- 座面
- 背もたれ
- キャスター
- シリンダー
カラーの組み立て説明書が付属しているので、それを見ながら組み立てます。説明書には 2 人で作業してくださいと書かれていますが、 1 人でもできました。所要時間は 30 分ほどでした。
なお、組み立てに必要な工具 (六角レンチ) も付属しており、さらには作業用の軍手まで付いているので、届いたら即組み立て作業を開始できます。
組み上がるとこんな感じです。色は グレイ、ホワイト、レッド、ブルーがありますが、グレイにしました。
各部詳細と感想
では各部詳細を写真と一緒に見ていきます。
材質
PU レザーと言われても…っていう感じですが、表面がこんなふうになっている革ですね。
高級な感じで、汚れも付きにくいです。液体をこぼしてもすぐには染み込まないので、すぐに拭き取れば問題ありません。
また、座っていても滑るという感覚がないので、座り心地も良いです。
ランバーサポート
ゆったりとした座り心地が売りの Pro-X シリーズでは、これがないとお尻の位置が深すぎて辛いです。ランバーサポート自体はかまぼこ型になっているのでどうなんだろうと思いましたが、しっかり支えてくれてる感があってとても良いです。
取り付け位置に関しても、きっちりと場所を固定するものではないので自分の好みの位置に微調整しながら使っています。
フルフラットにして寝ようとするときには邪魔になるので、その時は外したほうがいいです。ただし、取り付けるためのベルトを座面と背もたれの隙間に通す必要があるので、あまり簡単につけたり外したりできないのが難点です。
ヘッドレスト
反発力はランバーサポートと同じくらいで、少し硬めです。こちらも取り付け位置はきっちり固定するものではないのですが、頭を乗せるタイミングでちょうど良い位置に持って来る感じです。頭を上げると、写真の位置に戻ってしまいます。
そしてここでも Pro-X シリーズのゆったりさが感じられるのが、基本のヘッドレストの位置が結構高いんですよね。なので、あまり身長が高くない人だと良い位置に持ってくることができない可能性があります。私の身長は 170cm ですが、これ以上小さい人だと厳しいかなという印象です。
じゃあ外してしまえばいいのかというと、それはそれで首が痛くなるので、難しいところです。
アームマウント
一見すると硬そうに見えますが、ちょうどいい柔らかさで肘の一番硬い部分が当たっていても痛くはなりません。
アームマウントは Pro-X シリーズを選択する理由にもなっている重要な部分です。
まずは前後の調整。
可動域は、上の写真から下の写真までの位置です。長さにすると、約 5 cm くらいです。個人的にはこれくらい動いてくれたら十分ですね。
続いては回転。
左・真ん中・右 の 3 段階で調整できます。回転させた状態で前後に移動させることも可能です。
回転に関しては、正直可動域が狭いなという印象です。90° とは言わないものの、同じ角度でもう一段階左右に回転できれば最高でした。が、この少しの回転でも肘の置き場所に融通が利くので、回転すること自体には満足です。可動域には少し不満です。
ちなみに上下の昇降可動域は 7cm あり、これは十分な可動域です。
座面の昇降
Pro-X シリーズに限らず、 AKRacing のゲーミングチェアには クラス4 ガスシリンダー というものが使われているようです。
国際的第三者認証機関であるLGAよりDIN 4550の基準をクリアしているとの承認を受けた、耐久性が高く、安心・安全な製品です。(最大荷重150kg)
そのおかげもあってか、昇降は非常に滑らかで、上げるときも急にドンっと上がってくるようなことはありませんし、下げるときも動きが非常に滑らかです。 ただし、昇降レバーがちょっと操作しづらい位置にあるのが残念ポイントです。
見ての通り、昇降レバーは右後ろの位置にあります。これを操作しようとすると、アームレストの位置によっては腕が当たってしまいます。
下げる時はただ体重をかけてレバーを引くだけでよいのですが、上げる時は地面に足をついて体を少し浮かせた状態でレバーを引く必要があります。座面の大きさ (厚さ・前後/左右の幅) が結構大きいので、座る姿勢のまま座面を上げようとするのは結構難しいです。
これは体の大きさ、バランス感覚によってさはあると思いますが、できれば右前の位置にあればよかったなという思いです。
まとめ
AKRacing のゲーミングチェア Pro-X シリーズのレビューでした。
各機能に関する部分で感想を書きましたが、トータルでイスとしては最高です。
ゆったりした構造になっているので、座った状態でかなりリラックスできます。座面の上であぐらもかけます。
長時間座っていても苦にならないので、気付いたらほぼ一日中スマブラやっていた なんていうこともありました。
また、180° リクライニングも嬉しいポイントで、フルフラットにすればイスの上で寝ることも可能です。
その場合オットマンがあればなお良いですが、足を折りたたんで横になって寝られるくらいの広さと安定感があるので、身長が小さめの友達が泊まりに来たときなんかは寝床として提供できるかもしれません。
ただし文中でも触れたように、身長が 170cm より小さい人の通常使用には向いていないと思います。
Pro-X のコンセプトからもゆったりとした構造になっているため、どうしても大きすぎるという感覚になってしまうからです。170cm の自分でも多少大きいかなという印象はあります。
特にアームレストなんかは体の小さい人には幅が広すぎて肘を置くために腕を外に広げないといけない可能性もあります。
今回は実物を見ずに Amazon のレビューや他の人のレビューのみを参考にしましたが、やはりイスに関しては実物に実際に座ってみて、その感触を確かめてから導入する方がいいですね。(それはそう)
もし購入を検討されている方は、ヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店でもゲーミングチェアを扱っているところはありますので、ぜひ店舗で実際に座ってみてから考えてください。
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